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「タネも仕掛けもございいません 昭和の奇術師たち」ゲラ届く

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角川学芸出版から今秋刊行の藤山新太郎氏の「タネも仕掛けもございいません 昭和の奇術師たち」(タイトル未確定?:角川選書)から、アダチ龍光さんに関して取り上げた章の初稿ゲラをお送りいただき、拝見させていただきました。

藤山新太郎氏は和製手品、古く「手妻」「和妻」といわれる芸を現代に受け継ぐ方で、現在日本奇術協会 副会長も務めていらっしゃいます。

本書の執筆準備段階の今年の正月明けにお会いをさせていただいた経緯があり、「ついにここまで来たんだ。。。」と感慨深く感じるとともに、これはアダチ龍光バイオグラフィーのスタンダードになると確信をしました。
藤山氏の文章は、構成のうまさといい、明快さといい本当に見事。芸も一流、文も一流。 

生い立ちから、50 を過ぎてからの舞台のみならず、テレビタレントのはしりの一人としての活躍から晩年までの生涯はもちろん、その芸の魅力、楽屋での表情、といった人柄、松旭斎一派との確執、奇術協会の御家分裂騒動、引田天功の闇にも触れられていて実に興味深いのです。
そして、未だ私自身もその核心を実感しきれていない、龍光の「凄み」が人、芸のそばにいた藤山氏の文章から伝わって来るのです。
龍光の「芸とは諦めること」。至極名言。

僭越ながら初稿ゲラに数カ所アカ入れ。
また、私の保有資料や見解と異なる記述も数カ所。でもこれは藤山さんのほうが正しいんだろなぁ。要確認願いということで。
もろもろコメント添えて返送準備完了。

龍光さん以外の方の章も早く読みたいです。
発刊を心より楽しみにしております。

→アダチ龍光さんのこと