龍光からさかのぼる、木村マリニー、マックス・マリニ、松旭斎天勝の流れ
松田道弘「トリックスター列伝」(東京堂出版)着。
近代マジック小史。お目当てはマックス・マリニについて。
アダチ龍光の師匠木村紅葉が、映画が無声映画からトーキーに移行することを察知して活弁士として限界を感じ、名前を木村マリニーとして奇術師を志したのは、来日中マックス・マリニに付いて通訳というか、演技の代弁をしたことがひとつのきっかけとされています。
この時、身近でマックス・マリニの演技を見た木村は、奇術を自分のものとしたわけです。
松旭斎天一・天勝一座の活動を見ると(土屋理義「マジックグッズ・コレクション」東京堂出版)、同時期に活躍していた読心術師として木村マリニーの名が出てきます(大正9年(1920年)9月11日〜15日 明治座出演:確認は取れてませんが、この時既にアダチ龍光は木村マリニーの弟子入りをして初舞台を踏んだあとです。アダチ壮一の名で出演していた可能性大です)。
龍光さんからさかのぼると、木村マリニーからマックス・マリニへ、そしてその同時代に松旭斎天一・天勝がいたわけです。
わくわくいたします。