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めくらますが来た

数日前届いた

 芸双書4 めくらます−手品の世界−
 編者/南博、永井啓夫、小沢昭一
 (白水社) 1981年刊

を読む。

例の、立川談志が龍光さんのバイオグラフィーを聞き出した3時間テープの一部文字興しが収録

されているのです。

先日NHKの古谷アナウンサーから教えていただいた1冊です。

談志と龍光、とても親密な関係だった2人です。
鰻屋でざっくばらんに話をしている感じが伝わってくるのです。

新潟のお寺で生まれて、車掌に憧れて東京に出てきて、女形の役者やって、活弁師になろうと大阪に行ったら師匠が手品師に転身してて、自分もその道を志すことにした。

といったお馴染みのエピソードも、微に入り細に入りで、これが面白い。

(龍光さんは大正10年と言ってますが)大正11年に上野で開かれた平和紀念東京博覧会
http://www.tanken.com/heiwakinen.html
で、「アイヌの熊祭りや実写映画の説明員をした」なんてエピソードが出てきたりしてぐっと来ました。

天覧奇術に関しての言及は、掲載されていないのが残念。

また先日大宅荘一文庫から取り寄せさせていただいた雑誌「新評」の1978年1月「人間模様・喜劇人たち アダチ龍光・八十一歳・現役」も龍光が語るバイオグラフィーとして詳細度が非常に高かったのです。

この2つの内容を合わせてまとめれば、アダチ龍光の生涯を時系列に沿ってかなり細かくまとめることが出来そうです。

そんなこんなでお陰様で「アダチ龍光さんのこと」
http://www.tonreco.com/ryukou/
を書き始めた2年前から比べると、信じられないくらい龍光さんのことが色々わかって来ました。

まだ内容をまとめきれていないネタや資料はこのページ
http://www.tonreco.com/ryukou/bunken.htm
だったり、ここ1ヶ月の「天覧奇術のカセットを探せ」シリーズでメモって来ました。

嗚呼、まとめたい、整理したい!

誰に頼まれている訳でもないのにねぇ。
一体私は何に突き動かされているのだろうか。。。

でもやりますよ!近い内に。


最後に。
「めくらます」は、手品、奇術の歴史、証言などなど資料満載の名仕事。元祖セクシーマジシャン初代松旭斎天勝の写真から始まり、初代引田天功の奇術論、マギー司郎にも触れられた充実の1冊であります。